ICT教育とは?現状と期待される将来性

インターネットが普及し、誰もが情報を簡単に手に入れられるようになりました。そのため、近年は「情報をいかに効率よく集められるか」が重要課題になっています。そこで注目されているのがICT教育。これはインターネットやタブレット、デジタルコンテンツなどの情報通信技術(ICT)を教育の現場に活用する考え方です。小学生のうちからICTを取り入れることで、情報活用能力の向上や学習目標の達成への大きな貢献が期待されています。

 

このICT教育の流れをくみ、教育現場でも電子黒板やタブレットなどの導入が進められています。しかし、現段階ではそれが十分に活用されているとは言えません。今の子どもたちはデジタルネイティブと呼ばれ、生まれたときからスマホやタブレットに触れる機会のある世代です。それに対し、まだ教師がついていけていないのです。指導する側が使いこなせていないのであれば、いくらICTを導入しても教育の内容まで変えることはできません。本当に望まれているのは、ICTの活用によって情報活用能力を育て、学習効率を上げられる教育法です。

 

ICT教育を積極的に活用している通信制高校をご存知でしょうか。それが、角川ドワンゴ学園が運営しているN高等学校です。複数人がコンテンツを共有できるMRシステムを開発し、教室で行われる授業に取り入れられるような動きが始まっています。このシステムを使えば、遠隔授業でも教師が同じ教室にいるような感覚を体験できるのです。今までの遠隔授業といえば、画面上で先生が話しているのを聞くのが一般的でした。そうではなく、「本当に先生が立っている」「先生が自分を見ている」という状態になるのです。これは対面授業そのものといっていいでしょう。現在このシステムは通学コースの利用に限られていますが、将来的にはネットの授業でも使われることになるかもしれません。

 

時代は、ICT教育による高度な情報化社会を生き抜くための人材育成が望まれています。

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